源氏物語第12帖「須磨」。
藤壺の尼宮や花散里の君など、
縁のある人たちとお別れをした源氏ですが、
さすがに今回の事件の相手である、
朧月夜の君にだけは会えないので、
手紙でのお別れをしました。
その後東宮様、
(藤壺の宮と源氏の間の子)のところへも、
挨拶に行きました。
東宮様が藤壺の宮と源氏の間の子ということは、
誰にも知られてはいけないことなので、
もちろん家臣としての挨拶です。
源氏は「いつか都の春の花
(あなた様が即位される姿)を見ることができるでしょうか」
と桜になぞらえて東宮様にお別れを言います。
東宮様は「少しでも会えないと、
僕は寂しいのに遠くに行ってしまったら、
もっと寂しくなっちゃうな」
そうお返事されました。
。東宮様の母の藤壺の尼宮にも、
「思いがけない罪(朱雀帝への謀反)、
のために謹慎することになりましたが、
心当たりのある本当の罪(藤壺の宮と犯した罪)、
があります。自分がどうなっても、
東宮様が無事に即位できるなら本望です」
と挨拶をしました。
源氏は亡くなった父である桐壺院のお墓にもお参りに行きました。
そして最後の夜は紫上と一緒に過ごして、
別れを惜しんで夜が明ける前に須磨へと旅立ちました。
次回に続きます。
2019年09月23日
源氏物語について その四十三
posted by コポ at 21:20| Comment(0)
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