源氏物語第10帖「賢木」。
朝方になり嵐が止んだが、
朧月夜の御帳台から、
出るチャンスを逃してしまった朧月夜と源氏。
朧月夜の父である右大臣が、
突然几帳の中をのぞき込むと、
源氏はしどけなく横になっていて、
右大臣に見つけられてから、
今更ながら夜具で、
顔を隠してごまかそうとしています。
右大臣はあまりのことで、
あきれ果て腹もたっているのですが、
いくらなんでもこの場で、
面と向かって騒ぎ立てるわけにもいかず、
目の前が真っ暗になるような思いでした。
カッとなった右大臣は、
畳紙をつかんだまま、
荒々しい足音を立て、
弘徽殿の皇太后の所に行き、
何もかもあらいざらい話してしまいました。
弘徽殿の皇太后はもともと源氏を憎んでいるので、
まさに怒り心頭に発するといった状態なのです。
次回に続きます。
2018年05月07日
源氏物語について その三十三
posted by コポ at 21:03| Comment(0)
| 源氏物語
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